平屋の現実 その1

2024/09/20
SIMPLENOTEブログ

「平屋は高い」というイメージがあることから

ホントは平屋にしたいのに

最初から諦めている方も決して少なくないと思います。

 

実際、2階建てのお家に比べて

価格に割高感があるのは確かだし、

原材料費の値上がりによって

なおその肌感覚が強くなっているような気もします。

 

しかし、感覚的ではなく論理的に考えてみると、

実のところ平屋と2階建てとの間には

そう大きな価格差が生まれるわけではないので、

その理由について今回はお伝えしていきたいと思います。

 

それをご理解いただき、

平屋の建築が可能な土地であれば、

平屋を前向きに考えてみてください。

 

結論から申し上げると

平屋が高くなりすぎないのは、

「2階建てに比べて面積を圧縮できるから」ですが、

では、なぜ平屋は2階建てに比べて

面積が圧縮できるのでしょうか?

 

✔2階建てにあって平屋にないもの

 

まず考えていただくところがこれです。

例えば「階段」。

2階建てには100%必要で、

平屋には100%不必要なスペースです。

実は階段は上下合わせると2坪(=4帖)必要なので、

これがなくなればその分家はコンパクトになりますよね。

 

続いてが「トイレ」。

これも2階建ての場合は、

上下階ともに必要になりがちですが、

平屋になれば基本1つで行けますよね?

(2つ欲しいという方もありますが)

となると、1帖(=0.5坪)分、

さらに家をコンパクトにすることが出来ます。

 

まずはこれが、面積が圧縮できる要素ですね。

この他、平屋は2階建てに比べて

「廊下」を少なくしやすいので、

設計によってはさらに面積を圧縮出来たりします。

 

✔2階建てと平屋の決定的な違い

 

平屋と2階建てには違いがいくつも存在しますが、

その中でも私自身が決定的に違うなと感じるところが

「家の使いやすさ」です。

 

2階建ては、

掃除にせよ、片付けにせよ、洗濯にせよ、

上と下とを行ったり来たりしないといけないのに対し、

平屋の場合は全て平面移動だけで事が足りるからです。

 

また、当たり前のことですが

平屋は子供部屋も1階にあるため、

2階建てに比べて圧倒的に

子供たちが自分の部屋を使いやすくなります。

 

結果、リビングに散乱しがちな

子供たちの勉強道具や遊具などを

自分たちの部屋に片付けやすくなるし、

衣類なども同様ではないでしょうか。

 

そんなわけで何が言いたいのかというと、

子供部屋と寝室以外の

余分な部屋をつくる必要がないということです。

2階建ての場合にかなり高い確率でつくる

「客間」的な意味合いが強い部屋のことですね。

 

2階建ての場合は、

子供たちが小さいうちの「収納」的な意味合いと、

親御さんが泊まりに来た時の「寝所」的な意味合いと、

やがて迎える老後の「寝室」的な意味合いを兼ねて

つくらざるを得ませんからね。

 

そんなわけで、平屋にすると決めた時点で

この部屋代は丸々浮くと考えていただいて支障はないと

思っている次第であります。

4.5帖~6帖(2.25坪~3坪)といったところでしょうか。

 

いかがでしたか?

こうやって冷静に考えてみると

実は、平屋は2階建てに比べて

ずいぶんと面積を圧縮することが出来るため、

2階建てとそう変わらないか、

あるいは安く建てることが出来たりするんですよね。

 

ただ、平屋の場合は間取りのつくり方が

2階建て以上に難しいのもまた1つ事実なので、

次回は「平屋の懸念点」について

お伝えしていきたいと思います。