資金計画より大事なこと

2023/11/19
SIMPLENOTEブログ

家づくりを具体的に進める前に『資金計画』をする事は

どこの住宅会社でも当たり前になりつつありますが、

この資金計画をするにあたり、何より大事な事が

『何を根拠にローンの返済額を決めたのか?』です。

 

この根拠がしっかりしていないと

住宅会社の都合が良いようにあれよあれよと

予算を上げられやすいのです。

 

特に原材料費のインフレによって

建築コストが上がりつつある現在は、

その度合いも大きくなりがちなので、

どこまでなら大丈夫でどこからがダメなのかのラインを

自分自身が把握しておけるように

資金計画をする前に一工夫していただく事をオススメしています。

 

というわけで今回は、

『資金計画の前準備』についてお伝えしていきます。

要は、資金計画では最初に銀行からの借入額を決定するので、

借入額を決定するにあたり必要な三要素

『返済額』『金利』『年数』の中の『返済額』をいくらにすべきなのかを

決定するための根拠を出すという事です。

 

✔家計の収支と今後を考える

 

現実を向き合い過ぎるとブルーになるので、

私自身もあまり正確に収入や支出を把握したくないのですが、

家を建てる時、まずこの作業から始めるべきなのは間違いありません。

 

どれくらいずつ収入があって、

その中で何にどれくらいお金を使っていて、

どれくらいを貯金や保険に回しているのかを

全て洗い出して把握するという事です。

 

出費の内訳としては、

家賃、駐車場代、電気代、ガス台、水道代(下水道代)、家の家財保険代、

車のローン、ガソリン代、車検代、車の保険代、車の税金、車のメンテ代、

習い事代(塾代)、携帯代、ネット&TV代、美容室代、外食代、衣料品代、

旅行代、サブスク代(音楽・本・新聞・映画など)、食料品代、日用品代、

小遣い、貯金、生命保険代、医療保険代、学資保険代、

といったところですかね。

あと奨学金がある場合、そのローン返済もです。

 

なので、まずはこれらにどれくらいのお金がかかっているのか

正確に把握する事から始めていただければと思います。

 

そして、次に考えていただきたいのが、

今後はもっと子供への出費が増えるという事、

家を持つと更に出費が増えていくという事です。

 

出費が増える理由は、子供の成長と共に

食費・旅費・習い事や塾代・携帯代などが高くなるからです。

その上、大学に行くとなれば、

県外なら学費の上に家賃と生活費が、

県内なら学費の上に車代とガソリン代、車検代と保険代と税金が

それぞれ必要になってくるので、

早い段階からその備えをしていかないと

家計が日の車になるのは不可避なのです。

 

また、家を持ったからには当然

維持していくためのお金も必要となります。

 

まず、4月に納税通知書が届く固定資産税。

次に、火災保険。(入るなら地震保険も)

そして、定期的な外壁塗り替え費用。

(15年に1度ぐらいのペースです)

更に、水回りの入れ替えの伴う修繕工事。

(20~25年に1度ぐらいのペースです)

最後に、家電製品の買い替え費用。

 

これらが家を持っている限り必要となるコストなのですが、

要はこれらの資金の事まで考慮した上で

毎月のローン返済額を決めた方がいいという訳です。

 

じゃないと、家のローンを上積みして

子供たちの進学資金や定期的な修繕費用をローンに頼る事になり、

死ぬまでずっと借金地獄から抜け出せなくなってしまいます。

家計が厳しくなれば車だってローンで買うしかなくなるでしょうし…

 

という訳なので、

単純に家賃と比較していけるかどうかを決めるという

危険な賭けだけは絶対にしないでもらえたらと思います。

 

家計の収支と今後の必要経費を全てテーブルの上に出し

把握した上で返済額を決める。

面倒臭がらずこのルールに従って

家づくりを一歩一歩進めていただければと思います。