『快適なお家』Part.2
前回お伝えさせていただいた、光と開放感とプライバシーの確保を同時に実現することによるお家の快適性に引き続き、今回は、日々の家事にかかる負担が軽減することによって実現する快適性をお伝えしたいと思います。
ストレスを感じることなく自宅で快適に過ごすためには、日々の家事にかかる負担を軽減出来る間取りづくりが必要不可欠です。
例えば、毎日の洗濯。いかに『干しに行く手間』と『取り込んで片付ける手間』の両方をカット出来るかが負担軽減のカギとなります。
もし、洗濯物を2階に干しに行くのであれば、その動線は決して短いとは言えません。1階の北にある脱衣室から、2階の南に位置するベランダまでの最も長い距離を毎日持ち運びすることになるからです。
歳を取って足腰を痛めようものなら、この動線距離と階段はかなり辛いですよね…むしろ若くても辛いですよね。
また、最近では、キッチンの勝手口から洗濯テラスをつくられる方もみえます。これは移動距離こそ短くはなりますが、洗濯物を取り込む時に、勝手口を通じて外と中を何度も出入りしなくてはいけません。2階のベランダであれば、そのままベランダに直結している部屋に洗濯物を取り込むことが出来ますが。
さらに、ベランダにせよ、洗濯テラスにせよ、隣近所から丸見えになってしまうため、ノーメイクやパジャマでは作業がしにくかったり、昼間干しっぱなしにしていたら風で飛ばされてしまっていた…なんてことも充分あり得ます。
こういったデメリットをすべて解決出来る間取りを考えたいですよね。
✔片付けやすさも間取り次第☆
洗濯はもちろんのこと、掃除や片付けの負担を減らすことも、快適な住まいにするには大切な要素なのですが、そのために最もやってはいけないのは、手当たり次第に収納をたくさんつくることです。
むやみに収納をつくってしまうと、床面積が大きくなり家のコストが跳ね上がってしまいます。コストを上げずして片付けの負担を減らすには、床面積を増やさずに収納を増やすことが必要です。
☆収納の位置・奥行きを見直す
☆管理しやすい収納にする
☆使いやすい収納にする
☆子ども部屋を収納としても使えるようにする
などの工夫によって。
収納がうまく機能することで、片付けやすく、散らかりにくい家になり、必然的に掃除もしやすくなりますよ。
いかがでしたか?
快適性の定義は、家の中の温熱環境だけだと思い込んでしまっている方が多いですが、そうではありません。
『光と開放感とプライバシーの確保を同時に実現すること』『日々の負担をいかに減らすことが出来るか』が、非常に大切な要素となります。
これらをしっかり意識しながら、本当に暮らしやすい快適なお家をつくっていただけたら…と思います。
そして、そのカギを握っているのは❝間取り❞であることを決して忘れないでください。
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