家の価格を坪単価で判断してはいけない理由

2020/03/17
ブログ

最小限のコストで家づくりをするためには、土地、建物、庭の3つの項目すべてを

バランスよくカットしなければいけないのですが、土地や庭のコストをカットするためには、根本的に家のコストを最小限に抑える工夫をしなければいけません。

家のコストを無駄に上げてしまわないために、まず知っておかないといけないことが、

『家の価格を坪単価で判断しないこと』です。坪単価が安ければ安いほど家の価格が高くなってしまうし、電気代や固定資産税といった維持費までもが高くなってしまうからです。

例えば、あなたが同じ土地の上に、20坪と40坪の2つのプランで全く同じ仕様で家を建てると仮定しましょう。この場合、2つのプランの坪単価は、おおよそ10万円ほどは変わってくることになります。

その最も大きな理由は水まわりです。仮に200万円というコストがかかっているとしたら、20坪の家の水回りの坪単価は10万円なのに対し、40坪の家の水回りの坪単価は5万円となり、家の大きさが違ってくるだけで、坪単価が5万円も違ってくることになるからです。

しかし、40坪の家は坪単価が安い反面、総額は20坪の家に比べて圧倒的に高くなります。

仮に20坪の家が70万円の坪単価としたら、総額1400万円ですが、40坪の家は坪単価が60万円として、2400万円ですからね。

つまり、坪単価は、家が大きくなればなるほど安くなり、逆に家が小さくなればなるほど高くなるのですが、家の総額は家が大きくなればなるほど高くなり、家が小さくなればなるほど安くなります。つまり、家の価格を坪単価で判断してしまうと、家の面積が大きくなりすぎてしまい、結果的に高い買い物をしてしまう可能性が高くなるというわけです。

また、家の面積が大きくなれば、一生涯払い続ける固定資産税も高くなってしまうし、冷暖房にかかる電気代も高くなってしまいます。

*同じ面積でも形で坪単価は違う?

また、坪単価は、家の形によっても異なってくるものです。縦10m、横10mの面積100㎡

の建物は外周長さは40mです。縦5m、横20mの面積100㎡の外周長さは50mです。同じ床面積でも後者の方が外壁の面積は増えるため、結果的に建築コストは違ってくることになります。

*家の価格は総額で判断する

『坪単価はいくらぐらいですか?』こういった質問を時々お受けしますが、坪単価は土地の形状によっても異なるし、家の形によってもことなるし、建てる家の面積によっても異なるものです。

もちろん使う材料によっても異なるものですし、どこまでの工事費用が入っているかによっても異なるものです。

そのため、土地や家のことを知らない状況でいきなり質問されたとしても、答えることができないのが普通です。

家の価格は坪単価ではなく総額で判断してください。そうしないと予算オーバーを招いてしまうからです。

繰り返しお伝えしますが、坪単価は家が大きくなればなるほど安くなるものだし、家が小さくなればなるほど高くなるものです。他方、家の総額は家が大きくなればなるほど高くなるし、家が小さくなればなるほど安くなるものです。

そして光熱費や固定資産税も、家が大きくなればなるほど高くなるし、家が小さくなればなるほど安くなるものです。

イニシャルコストとランニングコストの両方を最小限に抑えるためにも、できるだけ家はコンパクトにした方がいいということを覚えていただければと思います。

坪単価で判断してしまうと、結果的に、イニシャルコストもランニングコストも高くなってしまうだけですから・・・